9人に1人
日本の乳がん罹患率は年々増えています。
日本人女性の9人に1人が罹患するともいわれており、年間9万人以上が罹患しています。
乳がんの手術の方法には、大きく分けて乳房温存術と乳房切除術と乳輪乳頭温存乳房切除術があり、どちらの術式になるかは適応条件によって判断されます。
乳房温存術 | 乳房切除術 | 乳房乳頭温存乳房切除術 | |
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術式 | がんのところだけ乳腺を部分切除 | 乳輪乳頭を含めて乳腺をすべて切除 | 乳輪乳頭は温存して乳腺を全て切除 |
適応条件 | 腫瘍が小さい 腫瘍が一か所 |
腫瘍が大きい 腫瘍が乳輪乳頭に近い 腫瘍が2個以上ある |
術前StageII以下 乳頭と腫瘍が2Cm以上離れている |
利点 | 乳房のふくらみがのこる | 放射線治療が必須ではない | 整容性に優れる |
欠点 | 乳房の変形をきたす場合がある 術後放射線治療が必要 局所再発 |
乳房再建をしないと整容性(見た目)が悪い | 乳輪乳頭部の局所再発 |
乳房温存術では乳房の膨らみはのこりますが、腫瘍の大きさや場所によっては変形が生じることもあります。 |
一方、 |
乳輪乳頭温存乳房切除術では乳輪乳頭は温存されますが、乳房の膨らみは無くなります。 |
乳房がなくなると
そこで、乳房を作りなおす乳房再建が必要になってきます。
失った乳房を取り戻す。
乳房再建は手術時期と術式によって大きく分類されており術式には再建材料として人工物を用いる方法と自家組織を用いる方法があります。
また、乳房再建に併せ乳輪と乳頭の再建も大切な要素です。
これらの内容それぞれについて、手法・適用・利点・リスクを交えつつ、分かりやすく順番にご紹介してまいります。